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飛ぶ教室 

著  者:エーリッヒ・ケストナー
出版社:光文社
出版日:2006年09月07日 第1刷発行

あらすじ
ギムナジウム(中高等学校)を舞台にした
少年たち5人のクリスマスの物語


今回の書評は、いつもとちょっと違います。

普段は、読んだ本の中で
これはいいぞと思ったものを
選んで感想を書いています。

今回はお世話になっているSNSの
課題図書としてこの本を読みました。

このブログの右端で紹介している、
本カフェというSNSです。
本好きが集まって、好きに語り合うSNSです。

今回は僕もお客さまな
視点で書いています。

僕はあまり翻訳された物語の本を読みません。
肝心な部分をうまく読み取れない気がするからです。
行間っていうのか、作者の無意識みたいな部分。

だからこの本は、紹介されなければ
おそらく手に取ることはなかったと思います。

まず、このタイミングでこの本を選んだ人の
センスがいいなと思いました。
クリスマスをモチーフとした作品です。
肌で感じる寒さや、部屋の中の温もりが、
物語へ入り込む良いきっかけになりました。

物語は5人の少年を中心に進んでゆきます。
腕っ節が強い少年、
クラスで一番頭の良い少年、
クールな少年、
臆病だけど勇気ある少年、
そして、リーダー役の少年

この役割分担は
よくありますよね。

少年たちの友情や、冒険、自立心を描く
よくある展開です。
例えばドラえもんのような。

ただし、面白い話というのは
王道に勝るものなしです。

僕は少し泣きました。

翻訳本ということもあって
今回は読む前に少し作者について
調べてみました。

エーリッヒ・ケストナーは
ドイツ人の作家で、
彼が活躍したのは
第二次世界大戦下のドイツです。

そんな作者の背景に
思いを馳せながら
この本を手にとると
さらに味わい深いものがありますよ。

----この本をより面白く読むためのキーワード----
⇒エーリッヒ・ケストナー ⇒ギムナジウム
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■ケストナーの作品

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ローマ人の物語Ⅰ~ⅩⅢ 

著  者:塩野七生
出版社:新潮社
出版日:2002年05月 第1刷発行

あらすじ
ローマの人々の諸行(単行本全15巻、文庫版40巻~続刊)
ローマ誕生(文庫版1巻)からカエサル暗殺(文庫版13巻)まで


ローマ人の物語は単行本で全15巻、
文庫版で40巻以上と長大です。

そこで全てを読み終えて感想を書くのが普通ですが、
現在進行形で読みながら何回かに分けて
感想を書いていくのも面白いのではないかと思いました。
今回は文庫版1巻~13巻までを読んだ感想です。
-----

本シリーズはヒストリア(歴史書)ではない。

ローマの誕生から滅亡までが
叙述されているのだが、
その主眼は人物と
当時のローマの生活や価値観に置かれている。

塩野七生の書く作品の魅力と特徴は
その独特の人物像の掴み方にある。

彼女の物語に登場する人物は
教科書にある歴史的観点からみた
モノクロな人物像ではなく、
生い立ちや、手紙、交友関係を元に考察された
フルカラーの人物像で描かれる。

また当時の価値観をもとに
どのような評価であったかも
詳しく書かれている。

現在の価値基準を
そのまま当てはめると
その人物の魅力や行動を
大きく誤解することになってしまうからだ。

本作はこの点から、
面白くて分かりやすい。

塩野七生はイタリア在住の
日本人小説家だ。

本書は日本人の書く外国の歴史だ。
その事も日本人である僕たちの
文化的理解を助けている。

重ねてになるが、これはヒストリアではない。
塩野七生が史料を精査し、歴史的考証も重ねて
導き出された独自の人物解釈が多々登場する。

本書に書かれている内容が
間違っているわけではないが、
歴史の勉強として読むとき
解釈が定説とされているものではない
場合があることに注意してほしい。

----この本をより面白く読むためのキーワード----
⇒塩野七生 ⇒古代ローマ
⇒ユリウス・カエサル
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■ローマ人の物語
■塩野七生の作品

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獣の女医 

著  者:滝田明日香
出版社:産経新聞出版
出版日:2009年03月 第1刷発行

あらすじ(「BOOK」データベースより)
アフリカ・ケニア・マサイマラの巨大生物を守るために今日も爆走!
素直な視線と野生の勘でつづる傑作エッセイ。


著者は、アフリカはマサイ族で有名な
マサイマラに住む日本人女性です。

彼女はアフリカを愛し、
アフリカで獣医になりたい一心で
本当にアフリカで獣医になってしまいました。

そしてアフリカの現状(主にマサイ)
を知ってもらうために
ブログを日々更新しています。

この本はそのブログをまとめたものです。

彼女の文章は軽快です。
アフリカの将来を悲観し、
自然破壊の悲惨さに訴える
そういったことはありません。
楽し気にアフリカ生活を
綴っています。

とは言っても彼女の言葉は貴重です。
行動から現れる言葉はとても重い。

彼女の目的はアフリカの野生動物を保護すること。
ですが現地の人々は野生動物を
食料または害獣としてみていることが多いようです。

そこで彼女は野生動物から、
現地の人が利益を得る事が出来るようにすることで
関係を改善し野生動物を保護しようとしています。

この本を読んでいるとジレンマに苦しくなります。

自然を大切にしない
現地の人を苦々しく思うのです。
自分のことは棚にあげて。

以前、紹介した「捕食者なき世界」
引いた視点で生態系を見たものでした。

この本には、著者がアフリカに飛び込んで
そこで見たものが書かれています。

その両方を読んだ事で
自分と動物との関係が
答えの出ないまま頭の中でぐるぐる回っています。

どちらも良い本です。
余裕があれば合わせて読んでみて欲しい。

----この本をより面白く読むためのキーワード----
⇒マサイ族 ⇒マサイマラ国立保護区
⇒アフリカ  ⇒エコツーリズム
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⇒滝田明日香HP
■滝田明日香の著作

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パプーリとフェデリコ 

著  者:ガブリエル・バンサン
出版社:ブックローン出版
出版日:1996年06月 第1刷発行

あらすじ
森にひとりで暮らす老人と
そこで一緒に生活をすることになった少年の物語


冒頭、
パプーリ(老人)がフェデリコ(少年)の
帰りを待っている場面。

戻ったフェデリコはそんなパプーリをみて、
「しんぱいだったかい、パプーリおっちゃん。
 かえってこないとでも、おもった?」
と問いかけます。

小学生の頃、遊びに夢中になり
門限を大幅に過ぎて家に帰ったら
両親にとんでもなく怒られたときのことを
思い出しました。

そのとき僕は、
「なんでここまで怒られるんだろう。」
と不思議に思ったものです。

森でひとり気ままに暮らすことを選んだ老人が、
子どもを預かる事になります。

老人は子どもを預かることを
まっぴらだと思っていました。

子どもは老人のところへくるまで
「ワル」い子でした。

そんな二人がお互いを
掛け替えのない存在だと感じながら生活する様子を
バンサンが優しく描きます。

誰かを必要とし、
誰かに必要とされたいと思うこと。
あなたが必要だと伝え、
また伝えられること。

それは僕たちにとって
食事をするのと同じくらい欠かせないことです。

でもそれは、照れや強がりに隠されてしまい
見失うことも多いものです。

そんな素直な気持ちを思い出したいとき、
僕はこの本を読み返します。

■パプーリとフェデリコ シリーズ
■ガブリエル・バンサンの作品

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21世紀の国富論 

著  者:原丈人
出版社:平凡社
出版日:2007年06月21日 第1刷発行

あらすじ (「BOOK」データベースより)
シリコンバレーで数々の企業を成功させてきた
実業家が語る日本の未来。


原丈人さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」の
インタビューを読んでこの本を購入しました。

さんはベンチャーキャピタリストという、
ベンチャー企業にお金を融資して
その会社を育てる仕事をしている方です。

インタビューの内容は、仕事とお金についての話でした。
僕は勝手に、お金を商売にしている人は
顔が少し油っこい印象の方が多いと思っています。
そして、その人たちの言う
儲けるための話や、お金を増やすための
話が好きではありません。
(誤解のないように言っておきますが、
 お金は大事で、沢山欲しいと思ってますよ。)
でも、さんはすごくさっぱりした顔をしているなと
思ったのでした。

さんは「公的資本主義」という
新しい資本主義を提案しています。
会社は株主のものであるとするのが今の主流です。
そうではなくて、会社は公的なものであるというのが
さんの「公的資本主義」の考え方です。

「会社というのは、従業員、顧客、
 取引先、地域社会など、
 関係する人すべてのものであって、
 それらの人たちの利益に貢献すべきものなんです。」

言われてみれば当たり前の事です。
人は簡単に見つかる場所にあるものを
答えだとなかなか思えないものです。

本書では、株式市場の話や、
どうして金融資本主義がだめになったのか、
持続可能な資本主義とはどういうものか、
これからの産業について、などが詳しく
出来るだけ分かりやすく書かれています。

僕は、これはお金を専門にしている人に向けてではなく
普通の人に向けて書かれた本だと思いました。

今自分たちがどういう仕組みの世界にいるか
ざっくりでも知っておくのは
きっと良いことですよ。

専門的な言葉も少し出てきますが、
読みやすい内容です。
ビジネス書を敬遠している人でも
手にとりやすい本です。
何せ油っこくないですから。

■ほぼ日:原丈人さんと初対面
■原丈人の著書

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