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西巷説百物語 

著  者:京極夏彦
出版社:角川書店
出版日:2010年7月24日 第1刷発行

あらすじ
巷説百物語シリーズの第5弾。
関西版巷説百物語。


本書を読んでいると、
湿り気を帯びた生暖かい空気が纏わりついてくる。
耳元でハァハァと生臭い獣の息遣いが聞こえてくる。
自分の後ろに誰かの気配を感じる。
それが妖怪だ。

だが、妖怪はいないのだ。
人の世で行われる事、全て人の行いである。
しかし、人が信じるならば、妖怪はいることになる。
今あなたの後ろにいる正体不明の気配はなんであろうか。

この物語の主人公たちは、
大店の旦那、評判の鍛冶屋、村を守った庄屋など
成功者として登場する。
だが、傍から見れば果報者である彼らは疚しさを持っている。
自分自身では気づかない、あるいは見て見ぬ振りをしている
見たくないから蓋をした、心の影に妖怪は潜むのである。

心の影で泣くことになった人々の依頼を受けて、
林蔵の仕掛けは妖怪に心の蓋を開けさせる。

「林蔵はただの帖屋ではない。
 二ツ名を靄船(もやぶね)の林蔵という、小悪党である。
 (中略)
 口先三寸の嘘舟に乗せ、気づかぬうちに相手を彼岸に連れて行く――」

林蔵の仕掛けによって、現実と真実が入れ替わるとき、
気が付けば読者も京極夏彦の靄舟の上である。

■巷説百物語シリーズ
■京極夏彦の作品

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